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伊藤忠テクノソリューションズ

信頼性とグリーンに「とことん」こだわった
CTC目白坂データセンターがオープン
CTC
伊藤忠テクノソリューションズ
2008年10月にオープンする伊藤忠テクノソリューションズの目白坂データセンターは、信頼性とグリーンITを柱にした次世代データセンターを目指している。そこには長年の経験と実績を生かした斬新なアイデアが随所に取り入れられているようだ。
20年先でも通用する
データセンターを目指して
CTC データセンター事業グループDC 事業企画室 事業開発部部長
唐木 眞氏
伊藤忠テクノソリューションズ(以下CTC)の「目白坂データセンター」が、2008年10月にいよいよオープンする。
新データセンターの特徴をひとことで言うと、「グリーンITと高度なセキュリティ」になるが、CTCデータセンター事業グループ事業開発部部長の唐木 眞氏は、結果的にそうした機能や設備に至った基本コンセプトとプロセスが重要なのだと説明する。
「目白坂データセンターは5番目のセンターとなりますが、2006年10月のCTCとCRCの合併後、初の大規模な投資プロジェクトになります。ですから、単に建設会社の提案を集めて設備仕様を選定するのではなく、新センターの設計思想に新生CTCとしての思いを盛り込みたかった」
CTCは1987年に最初のセンターとして横浜コンピュータセンターを開設当時は最新鋭の設備やテクノロジーを盛り込んだ。それから20年後の今、当時の設備のままで最新鋭であり続けていたかどうかは難しい問いだと唐木氏はいう。そこには変化し続けるIT環境に常に柔軟に対応してきたCTCだからこそ成功できたデータセンターの形がある。
「当時はメインフレーム全盛期でした。その後の20年で現在のようなテクノロジーの革新が起こるとは誰にも予想がつきませんでした。IT機器の変遷と顧客ニーズの変化に結果的には対応出来ましたが、それを支えるインフラ設備はずいぶん様変わりしました」
しかし、今将来を考えるなら当時とは状況が違うと指摘する。「将来に何が起こるのかは予測できなくとも、確実に何かが変わるということは予想できます」
ITビジネスの未来を意識したセンターの構築が、目白坂データセンター建設のテーマとなっている。
「10~20年先を見据えたデータセンターを構築するには、未来のデータセンタービジネスを考え、設備やサービスに変化を前提とした柔軟性を備えている必要があります。IT環境が変化したとしても手を加えることで、10年後でもトップを走り続けられるデータセンターを作りたい。では、どんな要素を盛り込んでいけばそれが実現できるのか? そこで選んだテーマが「信頼性とグリーンITの共存なのです」
基本に立ち帰って独自に考えた
最新鋭のセキュリティ設備
信頼性で重要なのは自然災害への備えと、セキュリティだ。
自然災害への備えについては従来からCTCが採用している厳しいロケーション基準で建設予定地を評価しているほか、耐震強度を示すIs値は通常建物の1.4倍である0.85以上。この強固な耐震構造の建物にさらに免震床システムを組み合わせて高度な対災害性を実現している。
また顔認証を採用するなど、セキュリティにも独自仕様の機能を盛り込んでいる。
「設計のコンペを行ったのですが、顔認証については、認証速度と誤認率を理由にどこからの提案にも入っていませんでした」と、唐木氏は振り返る。
「犯罪抑止効果から判断すれば顔認証が最も有効だと確信していたので、諦めきれずに我々の要求する水準を満たす顔認証システムを手を尽くして探しました」
その結果、各国政府機関や国際空港で実績のある、今回採用を決めた3D顔認証システムにたどり着いたという。
また、共連れ防止策もサークルゲート方式の提案ばかりだったが、この方式では台車による機器類の搬入時や、一度に多数のユーザーが訪れたときには別の扉から出入りさせる処置を講じている事例が多く、セキュリティが十全に機能しているとはいえないと感じていた。
そこで顔認証同様自ら調査し、前室管理としてベクトル焦点を用いたエリア認証を採用した。この方式により荷物の搬入時や複数作業員の入退室をスピーディかつセキュアにチェックすることが可能となった。
「今まで不自由に感じてきたものを解決するアイデアを20年の運用経験で蓄積してきたのです」

3D顔認証システム

床面震システムによる安全性確保
担当者の創意工夫による
グリーンIT対策
グリーンITという言葉が普及してきたのは今年からだが、CTCでは、グリーンITという言葉の誕生以前から、環境問題を考えたデータセンターの省エネ・エコロジーに取り組んできた。すでにコジェネレーションやNAS電池、氷蓄熱、人感センサー照明などを導入している実績がある。
「当時はコスト削減のためのアクションがエコロジーにも繋がっている面もありましたが、現在はCSR(企業の社会責任)として環境問題に取り組んでいくことが求められる時代になりました」
これまでの実績を念頭に置きつつ、エコロジー=グリーンIT対策を一から考え、新データセンターに盛り込んでいった。
「徹底的にエコロジーを追求するなら、採算を度外視すれば多くのことが実現可能です。しかしそのコストが利用料金へ跳ね返るようではマーケットからは受け入れられないでしょう。もちろんサービスの品質も維持していかなければなりません。事業性とエコロジーのバランスをよく考えることが必要なのです」
サーバルーム空調については、フロアの冷却効率にこだわりコールドアイルとホットアイルの構成を基本に、冷気と排熱の分離効率を向上させるために、ラック列毎に天井から遮断カーテンを取り付けた。
「原始的手法ですが最小限のコストで省エネ効果を上げることが出来ます」
効率的な冷却のために温度測定感知による空調機の自動制御を行い、ラック単位で冷気吹き出し口の制御を行うなどエネルギーの高効率化を図るほか、一部外気冷房も使用している。
センター内のリフレッシュコーナーにはインドアガーデンを配備、リサイクルウッド素材の家具も採用し、働く人がリラックスした空間で環境について考えることの出来るスペースも用意した。
また身近な近隣環境にも配慮して、事前に徹底した騒音や排熱のシミュレーションを行い、遮音壁や室外機に水を噴霧し排熱を即時冷却する装置も導入した。
エネルギー高効率化の先進的な取り組みとして直流電源装置の採用に注目が集まる。
交流電源方式は、度重なる直交変換が行われ、その間の電力ロスに加え変換機自体の発熱もあり、変換ロスの少ない直流電源方式に切り替えれば30%の電力削減が可能になるという。次世代のインフラとして注目される技術だ。しかし日本では商用の直流電源に対応したサーバやデータセンターがまだ少ない状況だ。
CTCでは米国で直流電源方式のサーバメーカーとして実績の高いRackableSystem社のサーバ製品を自社データセンターで利用するとともに販売も行っている。
グリーンな直流電源対応のIT機器を販売し、自らのデータセンターではそのための電源設備も提供するという発想だ。
「CTCは総合IT企業としてサーバメーカーや周辺機器メーカーとも連携し、ITの全体最適化でグリーンITの実現に貢献していきたい」と、唐木氏は話す。
次世代データセンターのスタンダードモデルになりそうなCTCの目白坂データセンターに注目したい。

熱遮断カーテンで低コスト高効率なエアフロー
| 所在地 | 東京都文京区 |
|---|---|
| 延床面積 | 5,700㎡ |
| スラブ耐加重 | 1,800kg/㎡ |
| フリーアクセス | 二次元免震床 床下700mm |
| 受変電 | 22kv3回線スポットネットワーク受電 |
| 自家発電装置 | 4,000KVA×3台(N+1冗長構成) |
| 無停電電源(UPS) | 設備500KVA×5台(N+1冗長構成)×2群 |
| 直流電源設備 | 1,500A×6台 |
| 空調設備 | 電算室用床吹型空冷PAC方式(N+1冗長構成)/サーバルーム内排熱遮断カーテン |
| セキュリティ | 室内外ITVカメラ(3カ月以上保存)/非接触型ICカードシステム/高セキュリティゾーンには共連れ防止及び3D顔認証システム配備 |
| ネットワーク | 複数キャリアによる異経路引き込み/構内高速インターネット接続 |
| 照明設備 | 人感センサー方照明設備 |
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
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