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Part3 ネットワークの仮想化 Data Center 3.0/UCS 

仮想化するデータセンター

Cisco

ネットワークとストレージアクセスをカバーしたCiscoは、今年に入ってからブレードサーバーを製品ラインに加えることを発表し、ついにデータセンターの3要素すべてを1社で提供することになった。そのCiscoはデータセンターをどのように捉え、どのような方向に導いていくのだろうか。

文:渡邉利和

データセンターの発展

Cisco Systems(以下Cisco)は、データセンターの発展経緯を、集中と分散という2つのトレンドの循環と捉える(図1)。初期のデータセンターは、メインフレームを安定的に運用するための設備であった。計算機センターとも呼ばれたことからも分かるとおり、主役はメインフレームであり、リソースは完全な集中モデルだった。Ciscoはこの段階を“Data Center 1.0”と呼ぶ。続く“Data Center 2.0”は、分散の時代だ。メインフレームキラーと呼ばれたミニコンやオフコンの時代を経て、UNIXサーバーやPCサーバーによるクライアント/サーバーモデルからインターネットコンピューティングに至る現在までの期間は、コンピューティングリソースの分散化が起こり、大規模に分散したリソースをネットワークで結び合わせるというモデルだった。現在の多くのデータセンターはこのData Center 2.0の段階にある。ここでの課題は、あまりに大規模に分散してしまったことによる運用管理負担の増大や、リソースの活用効率の低下などだ。

図1 データセンターネットワークの進化

図1 データセンターネットワークの進化(出典:シスコシステムズ)

この状況を踏まえ、Ciscoが考えるData Center 3.0は、再び集中モデルに戻ることが想定される。ただし、当然ながらその際の主役はかつてのメインフレームのような巨大なコンピュータではなく、現在のスケールアウト型の分散システムを仮想化技術などを利用して論理的に統合したシステムが想定される。データセンター内部に置かれた、プライベートクラウドとみなすこともできるだろう。Data Center 3.0では、データセンターはサーバーやストレージ、ネットワークを納める器としてではなく、データセンター全体が1つの仮想的なコンピュータとみなされる(図2)。そこでは、統合された“Unified Fablic”がサーバー間やサーバー/ストレージ間を接続し、サーバー自体は“Unified Computing”によって仮想統合され、必要に応じて分割してプロビジョニングされる。IPネットワークとSANを統合してUnified Fablicを実現したCiscoがあえて畑違いとも見えるサーバーの製品化に乗り出したのは、Unified Fablicを前提として展開されるUnified Computingのためのサーバーモジュールが他社から提供されるのを待つことができなかったからとも言えそうだ。

図2 Data Center 3.0への進化

図2 Data Center 3.0への進化(出典:シスコシステムズ)

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