クラウドに向けた仮想化インフラの進化を着実に進める【VMware】Part 1-1

ネットワークの仮想化

最後に、ネットワークの仮想化に関しても進展について紹介する。仮想化インフラのネットワークリソースに関しては、vMotionの実現のために全体をL2ネットワークとして運用する必要がある。vMotionでVMが別の物理サーバーに移動した際にも以前と同じIPアドレスを使い続けるためには、全体がL2のフラットなネットワークになっていないと都合が悪いという理由によるものだ。しかしこれは、ネットワークの拡大を制約する要因にもなり得る。たとえば、企業内部のプライベートクラウド環境と外部のクラウド事業者が運営するパブリッククラウドサービスを接続したハイブリッドクラウド環境を実現する場合、両者が単一のL2ネットワークを構成するようになんらかの工夫を行わない限り、プライベートとパブリック間でのVMの移動はできないことになるためだ。VMwareの場合は以前からvSwitchを提供しており、単一のL2ネットワーク環境が実現されている場合には、高度なネットワーク仮想化機能が利用できるようになっていたが、基本的には単一データセンター内部で利用できる環境である。これをデータセンター間に拡張し、ハイブリッドクラウド環境を適切に運用できるようにするためには、L3で分割されたネットワーク間を単一のL2ネットワークに見せかけるための工夫が必要になる。このための同社の取り組みが、VXLANだ(図6)。これはVLANを拡張して異なるネットワークを単一のVLANとして接続できるようにするための規格であり、同社が主導する形でIETF(Internet Engineering Task Force)に標準化提案が行われている。提案メンバには同社と密接な協業関係にあるCISCOも加わっているため、実現の可能性は相当高いと期待できる。従来は、仮想化環境を前提としたL2ネットワークの機能拡張の取り組みとしては、ネットワークベンダーが個々に“イーサネットファブリック”という形で製品化に取り組んでいたが、VXLANが標準化されれば、基本的な部分は標準仕様としてマルチベンダー環境で利用できるようになるだろう。

図6 VXLANe
図6 VXLAN(出典:VMware)

IAサーバーのプロセッサやメモリの仮想化やそれに関わる技術はかなり成熟してきており、パフォーマンス面でも仮想化によるオーバーヘッドをユーザーに意識させることは少なくなってきている。その意味では、プロセッサの仮想化に関してはほぼ完成の域に近付いているといっても過言ではない状況だろう。しかし、それでIAサーバーの仮想化インフラ自体が完成したわけではない。仮想サーバーが利用する主要リソースとして、ストレージとネットワークに関してもプロセッサと同じような高いレベルの完成度を実現していく必要がある。このテーマに関しても、VMwareがいち早く今後の方向性を示したといって良さそうだ。

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