『いま明かされる!すばる望遠鏡ソフトウェアとの熱き闘い』刊行 残されていた記録から解明された迫真の科学ドキュメント

 
『いま明かされる!すばる望遠鏡ソフトウェアとの熱き闘い』刊行
残されていた記録から解明された迫真の科学ドキュメント
2018年10月16日
 
 インプレスグループで電子出版事業を手がける株式会社インプレスR&Dは、『いま明かされる!すばる望遠鏡ソフトウェアとの熱き闘い』(著者:水本好彦・佐々木敏由紀・小杉城治)を発行いたします。
 
『いま明かされる!すばる望遠鏡ソフトウェアとの熱き闘い』
著者:水本好彦・佐々木敏由紀・小杉城治
小売希望価格:電子書籍版 2000円(税別)/印刷書籍版 2400円(税別)
電子書籍版フォーマット:EPUB3/Kindle Format8
印刷書籍版仕様:A5判/モノクロ/本文246ページ
ISBN:978-4-8443-9853-0
発行:インプレスR&D
 
<<発行主旨・内容紹介>>
 すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナ・ケア山山頂に建設された国立天文台の大型光学赤外線望遠鏡です。その建設は1991年に始まり、10年近くの年月をかけて完成しました。その主鏡は8.2メートルで、当時世界最大の反射望遠鏡でした。
 すばる望遠鏡はコンピューター制御の天体望遠鏡ですが、現在では、コンピューターが望遠鏡にとって最も重要な要素の1つになっています。しかし、いくら高性能のコンピューターを使っても、その上で動くソフトウェアがまずければ、望遠鏡や観測装置が本来備えている能力を十分に引き出せません。
 つまり、コンピューターというハードウェアを満足に機能させるには、それ相応のソフトウェアが必要であり、ソフトウェアの善し悪しが望遠鏡の性能や信頼度を決定するのです。
 たとえば、以下のような重要なソフトウェアがあります。
 ・望遠鏡制御ソフトウェア:
  望遠鏡を目的の天体にすばやく向け、天体の動きに合わせて望遠鏡をなめらかに動かす
 ・観測装置制御・データ取得ソフトウェア:
  巨大なデジカメである観測装置を操作してデータを取り、ただちに画像データに変換して出力する
 ・データ解析ソフトウェア:
  得られた観測画像データに写っている目的天体を詳しく調べる
 それにもかかわらず、ソフトウェアは、観測結果の写真や望遠鏡、コンピューターといった機械と違って眼に見えないため、あまり紹介もされず、その存在自体が忘れられがちです。しかしながら、すばる望遠鏡の場合でも、このような高精度を要求されるソフトウェアの開発には、望遠鏡本体の開発と同様に、多くの人材と長い時間が必要だったのです。
 本書では、これらのソフトウェアをどんな人々がどのようにして作り上げたのか、開発を担当した当事者の立場から、その歴史と状況をソフトウェアの機能を織り交ぜながら紹介・解説します。
(本書は、次世代出版メソッド「NextPublishing」を使用し、出版されています。)
 
 仮り組み中のすばる望遠鏡の様子がわかる
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 1970年代の天体望遠鏡を制御するコンピューター
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 1960年の188㎝望遠鏡とそのコントロールデスク

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
UNIXベースの望遠鏡制御系と観測された撮像画像
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

<<目次>>
第1章 天体望遠鏡の発展とソフトウェア
第2章 大型光学赤外線望遠鏡計画の時代背景
 2.1 1990年以前の世界の状況/2.2 日本の状況
第3章 日本での光学望遠鏡制御の進展
 3.1 188cm望遠鏡制御系の歴史/3.2 188cm望遠鏡制御系のパソコンネットワークによる制御 ほか
第4章 21世紀の望遠鏡を目指して
 4.1 すばる望遠鏡の建設が認められる/4.2 光学天文連絡会の活動 ほか
第5章 すばる計算機システム要求仕様の検討-「すか」の時代-
 5.1 いよいよ富士通との契約第1期(1994年2月~1996年3月)/5.2 富士通との会議 ほか
第6章 すばる望遠鏡の巨大データはどう扱うか?
 6.1 ハワイにも大きな計算機が必要/6.2 遅れて始まったデータアーカイブ:STARS ほか
第7章 ラストスパート
 7.1 ハワイ現地でのソフトウェア試験/7.2 観測装置を含めた実機試験が必要 ほか
付録 すばる望遠鏡観測制御システムの詳細
 
<<著者紹介>>
水本 好彦(みずもと よしひこ)
1951年生まれ。1979年東京工業大学大学院博士課程修了後、東京大学宇宙線研究所研究員、米国ユタ大学物理学科研究員として高エネルギー宇宙線による空気シャワー実験に従事。1985年に富士通(株)入社、東京大学野辺山宇宙電波観測所の電波望遠鏡システムの開発に従事。
1989年に神戸大学理学部物理学科助教授に就任、高エネルギー宇宙線の観測的研究に従事。1995年に国立天文台助教授となり、すばる望遠鏡のソフトウェア開発に従事。2017年国立天文台を定年退職。
理学博士、国立天文台名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。
 
佐々木 敏由紀(ささき としゆき)
1949年生まれ。1973年京都大学宇宙物理学科卒業。1985年国立天文台岡山天体物理観測所助手。1993年国立天文台大型望遠鏡推進部(三鷹)に転任し、1997年から助教授となり、ハワイ観測所勤務。
専門は、銀河天文学。画像処理システム、望遠鏡制御システム、観測装置の開発研究に従事。2007年から西チベットの天体観測サイト調査を行う。2012年ハワイから三鷹に転任し、2015年退職。理学博士。
 
小杉 城治(こすぎ じょうじ)
1964年生まれ。1988年京都大学宇宙物理学科卒業。1995年同大学院修了。1996年国立天文台光赤外線天文学研究系助手。1997年からハワイ観測所勤務。活動天体の観測的天文学研究と観測制御・データ解析システムなどの開発研究に従事。2005年から国立天文台ALMA推進室(現チリ観測所)に准教授として転任し、2008年から日米欧智ALMAコンピューティング統合チームのマネージャー。理学博士。
 
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